幸太は幼稚園での行動と、家での行動が
まったく違う子供です。
幼稚園ではほかの友達を叩き、怒り、先生の顔につばを吐き、叱られると先生をにらみながら、つかまれた手を外そうとありったけの力をふりしぼる。
ほかの人のものを許可なくかばんへ入れて家に持ち帰り、少しの間も席に座っていられない子供です。
しかし家ではご飯もきちんと食べ、弟とも遊び、両親へも反抗しない子供です。
なぜこのように幼稚園と家での行動がまったく違うのでしょうか?
両親が生活に追われ、東奔西走している間、幸太はその寂しさに耐え切れず、自分の中に入り込んで自分の世界に閉じこもってしまったのです。
他人への怒りに満ち、物を投げつけ、悪口を言うなどの異常な行動をしていたのでした。
心の中に問題がなければ、どうしてこんな行動ができるでしょうか?
子供は待っていてくれません。
植物が成長するとき必要な、水、土、光などがなかったら、すぐにしおれてしまうように、子供たちに与えるべき、愛情と関心を適切な時期に適切に与えなければ、心は病んでしまいます。
病んだ心は、簡単に治療することが難しいです。
親が忙しいからと、今すぐに必要な愛情と関心を、後で受けてもいい子供は一人もいないのです。
先送りすべきことはほかにあるはずです。
子供は絶対に待ってくれないのです。
これは、うちの子が通っている幼稚園から、
毎週送られてくる通信文に載っていた文です。
私自身、共働きが悪いとは思いません。
各家庭で事情もあるでしょうし、
それにむしろ子供の自立を促すうえで
よい面もあると考えています。
しかしこの幸太くんのように
自分の殻に引きこもってしまうほど寂しい思いをさせていては問題ですよね。
家では問題のないいい子なので
親も気づかなかったのでしょう。
愛情と関心を持って
子供の些細なサインに気づいてあげることが大切であるとつくづく思わされました。
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